プログラミングをするとき、「順次・分岐・反復」という言葉をよく耳にします。
この「順次・分岐・反復」。
非常に大きな力を持っていることに、最近気付きました。
今回は、プログラミング教育にも活かせる「順次・分岐・反復」と呼ばれるプログラムの3要素について書きたいと思います。
順次
順次とは、「ものごとを1つ1つ順番に実行すること」です。
例えば「まず〇〇をする、次に△△をする・・・」といった感じです。
分岐(正しくは条件分岐)
分岐とは、「ものごとにある判断条件を設定し、これを『はい』『いいえ』で判断、実行すること」です。
例えば「雨の確率は60%です。傘を持っていきますか?」という判断条件に対し「はい」「いいえ」で判断することです。
反復
反復とは、「ものごとを指定した回数まで実行すること」です。
例えば「お茶を3人分入れるため、3つの湯呑にお茶をそれぞれ8分目になるまで入れる、入ったら終わる」となります。
3要素の活用方法
さて、この3要素を子どもたちに理解させるにはどうしたらいいのか。
自分は授業で、「朝の自分の行動に置き換える」方法で考えてもらっています。
朝、起きてから家を出るまでの行動を振り返り、それぞれをプログラミングします。
順次であれば、起きてからの順番になります。
分岐であれば、上着を着ていくか着ていかないか、朝ごはんはお米にするかパンにするか、などができますね。
反復であれば、こうした一連の行動を毎日行っていることに気付かせると、子どもでもすんなり理解してもらえます。
このようにそれぞれ発問すると、一人一人が自分の行動を話してくれるので大変盛り上がります。
もちろん朝の行動以外にも
- 学校生活から
- 習い事の中から
- 普段遊んでいるゲームの中から
などなど、3要素の考え方はいろいろな場面で考えることが可能です。
実は生活の全ては3要素でできている、と言っても過言ではありません。
3要素の教科応用
そしてこの3要素を教科に応用すると・・・
家庭科では 調理の手順(カレーを作るのであればじゃがいもの皮をむく、そして半分に切る…)
体育では 運動の流れ(整列したら準備運動、先生からの指示を聞いたらチームを作る…)
国語では 説明文の作り方(1つ目は〇〇です、2つ目は△△です…)
色々と展開できることが分かると思います。
ここまで来ると、いわゆるコンピュータを使わない「コンピュータ・アンプラグド」を実践することができます。
いかがでしたでしょうか。
まずは順次・分岐・反復それぞれの特性を理解し、これを様々な行動に当てはめて考えてみると、説明がシンプルになったり、活動の見通しが立って子どもが主体的に行動したりするようになります。
より詳細な内容を知りたい方は、以下書籍もおすすめします。
ご参考になれば幸いです。
小中学生からはじめるプログラミングの本(日経BPパソコンベストムック)