ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

リテラシーと情報活用能力

図書館司書教諭の履修を見直していたら、リテラシーの記事を見つけました。
なので久しぶりに図書に関するお話をしたいと思います。

科目「情報メディアの活用」で、私はリテラシー、殊にメディアリテラシー情報リテラシーのことを学びました。


リテラシーという言葉は業務上よく使っていたものの、その違いはなんなのか?この3つのリテラシーの違いはどんなものなのか。
実はよく知らないまま仕事をしていました。

 

 

そもそもリテラシーとは?


リテラシーとは、「社会で取り扱うために必要不可欠な能力、利用する能力」とあり、具体的には「読み・書き・計算」があります。

そう考えると、情報リテラシー

「情報を利用するための能力」 

メディアリテラシー

「テレビや新聞などのメディアを利用するための能力」

と表現することができます。

 

リテラシーと情報活用能力

リテラシーには情報には情報の、メディアにはメディアの特性があり、それぞれに違いがあります。


そのためこれらを個々に覚えていくのは難しいところがあります。


そのためどのリテラシーにも通じている、いわゆる普遍的な共通部分を最低限の知識として理解し、その後それぞれの特性に応じた不足分を補う方が効率的ではないか、という考えが広まりました。

そして情報やメディアに関するリテラシーについて、文部科学省は具体的に

パソコンやタブレットといった情報端末の活用を含め、これからの高度情報化社会で活躍したり日々の生活の中にあふれる情報を有効利用し、生活を豊かにしたりするために必要な能力

とし、「情報活用能力」と定義しています。

つまり、学校教育では情報リテラシーメディアリテラシーなどは、すべて情報活用能力として取り扱っています。

私の主観ですが、情報活用能力は、

情報格差(デジタル・ディバイド)による経済的損失を少しでも減らす

ために絶対必要な能力であると考えています。



2020年から実施されている学習指導要領で、情報活用能力は学習に必要な資質能力の一つに掲げられ、その重要度は高まりました。


しかし現場ではそこまでの重要性とは認識されておらず、教科学習よりも下の段階に位置しているように感じます。

 

これからの社会、パソコンやタブレットなどの情報端末やAIといった人工知能の活用は、避けて通ることはできません。

 

そのことを鑑みると、将来の社会を背負う子どもたちへの情報活用能力育成は喫緊の課題と言えるのです。



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