こんにちは。所長@冬休み中です。
通分・約分の指導を振り返ると、とにかく思考の根幹が九九やわり算なので、この部分が少々不安定な子どもにとっては大変な単元だったと思います。基礎基本の定着は学年が上がるごとに絶対条件だと痛感するばかりです。
今回もPowerPointでの提示とタブレットでの記入を中心とした授業でしたが、その後に思った件についてまとめてみます。
通分・約分に潜む難題
通分は倍数を活用して2つの数に共通する数はなにかを探し、異分母をそろえること、そして約分は約数を使って分数を限りなく小さくすることです。
こうした観点で数字を眺め、わったりかけたりするのですから、その手順は複雑。さらに延長線となる異分母のたし算ひき算となると計算も入ってきますし、答えに至っては真分数なのか仮分数なのか、仮分数なら帯分数に直すという作業もあります。そのため答えを確定するまでに相当数な道のりを歩んでいくので、ときには子どもの集中力が保てないこともありました。
手順が盛りだくさんなこの分野をどう習得させようか。結局全体に指導後机間巡視で確認しては不足している部分に気づかせるという、とにかく手取り足取り実践だったので、最終的にはそれなりに理解はしてもらえましたが、振り返るともっといいやり方があったんじゃないかと思いました。
それがプログラミングでした。
異分母のたし算ひき算をアンプラグドで表現したかった・・
とりあえず手順を箇条書きしたスライド配布というしょぼい実践をしましたが、欲をいえばフローチャートを使って手順の流れを可視化したり、全員で効率的な計算方法を考え出したりすれば、多くの子どもに見られた途中での計算ミスや判断ミスを軽減できたのではないか。そう感じました。
もちろんビジュアルプログラミングで表現する方法もあるでしょうが、アンプラグドなら準備が比較的楽ですし作業をイメージしやすいように思えました。
とはいえ実践には問題もあります。突き詰めていくと解き方には判断基準が多々あり、単に約分通分に特化すればそれほど流れ図も長くなりませんが、ここに分数の計算が加わると判断は多岐に渡ります。すべてをフローチャートで表すには限界があるように思えますので、通分だけ、約分だけのセッションごとに区切ってプログラミングすれば思考がまとまり、最後に組み合わせることで結果的に論理的思考につながるのではないかとは思いました。
「できる?」と気づいたらプログラミングができる指導を目指したい
算数こそプログラミングに最も近い教科の一つとは言われますが、限られた時数、教科書で示されている内容の中でいかに柔軟性を持って授業を進められるかは教師の指導力や技術力にかかっていると思います。
私のように「プログラミングができるんだよね・・」と気づいて終わってしまったのはもったいないですが、次の機会にそういった経験を活かせるよう頑張ります。