ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

教科を横断させて効率よく情報活用能力を高めよう

こんにちは。所長です。

 

今回は将来的なICT活用の指導におけるちょっとした工夫について提案しようと思います。

 

 

 

総合でのかいこ観察日記

3年生は現在、総合の時間を使って蚕の観察日記をChromebookで作っています。

 

画像1

 

使用ソフトは手書きもできるJamboardで、カメラで蚕を撮影したらスライドに貼り付け、観察記録を保存していくというものです。

 

慣れるまで週1回、総合の時間を使ってカメラの撮影、記録の入力保存等おおまかな操作手順を指導しました。

 

すでに4回目で理解しつつあるな、と感じていたら、5回目になると予想はその遥か上を行っていました。

 

子どもたちはやることが分かっているので、何も言わなくてもカメラを起動し、順次蚕を撮影。ドライブから自分の日記を立ち上げ記録をつけていきました。

 

週1回の指導なのに、子どもの理解は非常に早い。

 

ということで観察日記の指導はこの日を最後に私の手から離れ、続きは担任の先生主導で進めてもらうことになりました(これこそ理想のスタイルです)。

 

観察日記から派生した図工のポートフォリオ

そんな活動をいろいろな先生にお話していたら、図工の先生が相談に来られました。

 

作成物を撮影して1年間の記録にしたい。

いわゆるポートフォリオの作成です。

 

やってみたい内容を伺うと、写真を貼り付けたい。手書きでもいいので記録をつけたいとのことなので・・

 

これは3年生に行った観察日記のやり方がそのまま使えるかも。と思いました。

 

教科横断を意識したICTの活用は指導の手間を減らす

先生には3年生でしたらすぐ実施できます、と提案しました。

 

先生への詳しい操作説明は後日行う予定ですが、こういった形での活用方法もあるんだなあと思うとともに、まとめると

 

教科横断を意識した活用計画をしておくと指導の手間が省ける

 

と考えることができます。

 

ICTの活用というと、どうしても授業や単元単体で考えてしまうと思いますが、操作方法等は結構似たりよったりだったりします。

 

ですので、操作手段はどの教科でも応用が効くように意識付けしておくと良いのではないかと思います。

  

そして

 

教科ごとに新しい操作方法を学ぶのではなく、どこか1つの教科で新しい操作を指導したのであれば、それを他の教科でも流用できるよう情報共有する

 

こともとても大切だと思うのです。

 

こうした工夫によって、先生の子どもたちへの指導回数が減り、授業の効率化が図れると考えられます。

 

まとめ

 いかがでしょうか。

 

今回、観察日記でマスターしたJamboardの基本操作が図工のポートフォリオに応用できる事例が生まれましたが、こうした教科横断を意識した学習は現行の学習指導要領にも謳われており、教科のみならずICTでも意識できると感じました。

 

と、自信満々で言っているようですが、私も今回の事例があって初めて「おお、そうなんだ」と気づいていますので偉そうなことは言えませんが・・

 

せっかくICTを子どもたちに指導されるのですから、指導への労力は少しでも減らしたいのは誰もが思うところでしょう。

 

単体で学んだICTの知識や技能を活かして大きな学習効果へと発展するような授業を展開できたら、とても素晴らしいことです。

 

そうなると、情報活用能力の系統立てたカリキュラムが必要不可欠になりそうです。

ICT支援員との連携なども視野に入れると良いかもしれませんね。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。ご参考になれば幸いです。