ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

手段をもっと子どもに選ばせてみては?

こんにちは。ぐうぽんです。

 

先日、4年国語「自分だけの詩集をつくろう」を実践しました。

 

これは、教科書の詩に隠されたテーマに気づかせ、子どもたちが「自分だけの詩集を作る」を学習課題とし、一つのテーマを決めて詩集を作る活動です。

 

ここで私が気になったのが「詩集」の形。

指導書を見ると、国語だからでしょうか、書くことを前提に展開が進んでいます。

でも、私はいつもこうした指示に疑問を持っています。

 

小学生とはいえ、出力する媒体を教師が決めてしまっていいものか、と。

今回、詩集の形を子どもたちに選ばせました。


一つは指導書通りの紙媒体。
もう一つはICT。タブレットによるスライドです。

 

予想通りスライドを選ぶ子が多い中、紙媒体を選ぶ子も数名いました。

 

最後の授業を指導したとき、宿題にしていた作成は進んでおり、紙は紙で色鉛筆や文字の大きさなど個性あふれる詩集になっており、方やスライドも背景やアニメーションを駆使した詩集で、それぞれの良さを生かしたものになっていました。

子どもたちも達成感のある様子で、「親に見せたい」と言う子もいたので、ごく普通の言語活動だったけど満足できて良かったと思いました。

子どもに任せよう

低学年はまだ判断能力が未熟なので、基本的に教師が決めてその通りに表現するよう指導しています。

しかし中学年あたりになると、様々な学びの場面を経験していますので、一概に「これでやりなさい」と固定するのは疑問に思います。

それに今は一人一台端末の時代ですので絶対的に紙媒体にする必要もないのでは?と考えています。

子どもたちの「やりたい」「こうしたい」という欲求を第一に考え、その上で実態等から鑑みて最終的な判断と指示をすることで、子どもに責任感や自立心を養う一助になるかと考えています。

いずれ子どもたちは自分で様々な判断や決断をする場面が増えていきます。
そんな将来を見据えると、いつまでも決めつけるのは良くないかなと思います。

自由に手段を選び、試行錯誤しながら自分に合ったスタイルを見出すのも、失敗が許される学校だから為せるもの。

子どもたち、もっと学校で失敗していいんだよ。