【5年算数】平行四辺形の求積をデジタル教材で試行錯誤してみよう
ほぼ毎日、PowerPointを活用して授業を進めています。その効果は成績というより子どもたちのモチベーションを高めている方向に向いているようです。
さて、久しぶりに授業での活用事例をご報告したいと思います。今回は5年算数「図形の面積」単元です。
平行四辺形の面積を求めるには?
この単元では、平行四辺形、三角形、台形、ひし形の求積方法を学びます。
1つ目である平行四辺形の面積は、4年生の既習事項である長方形に変化させることで求められることに気づかせる第1時の活動です。
ICT支援員時代、この単元で活用できるソフトを毎年先生方にご紹介してきました。
しかしどうしても自分自身が授業をする立場でないことから、活用がほとんど見られないまま支援員を卒業しました。
教員免許を取得し、実際教員として算数を担当する身となった今、ようやくその活用ができるチャンスが訪れました。
デジタルの良さをどう引き出すか
この時間の目的は、平行四辺形を長方形に変化させることです。
おそらくその活動の多くは、平行四辺形が書かれたプリントを切り貼りして長方形を作るものと思われます。
しかしその活動ではどうしても紙を消費したり、ゴミが出ることが気になっていました。
支援員時代、ベネッセの学習探険ナビを使えば活動をデジタルで行えることを知っていたので、実践してみようと考えました。
デジタルの良さ、それはなんといってもやり直しが何度でもできるので失敗を恐れず思い切った考えを出せること、ゴミが出ないこと、思考のプロセスを発表することで全員に考えを共有できることです。
長年の夢を叶えようと、早速準備に取り掛かりました。
活用への壁、実際活用してみて
しかし活用には壁がありました。
まずパソコンルームの時間割設定があり、同じ時間に使うクラスがいたらそちらが優先されてしまう点。台数は40台しかないため1クラスが使用するとこちらが使えなくなります。学年と相談の結果、3台ほど借りられることになりました。こういったタブレットの台数不足はICT活用における弊害だなあといつも実感します。
タブレットを教室に持参し、少人数の10数名の子どもたちに主旨を説明。タブレットを渡して活動してもらいました。
さすがに台数が少なく大変でしたが、うまく工夫しながら各々が平行四辺形を長方形に変える手立てを考えました。
約5分ほどの活動でしたが、発表で切ったり貼ったり回転したりといろいろな考えが示されると「えーー!」「おおー!」「このあとこうなるんじゃないか?」などの発言が次々と生まれ、子どもたちが授業にのめり込んでいる印象を受けました。
最後に紙媒体を渡し、デジタルで見つけた長方形のやり方を紙で再現し、長方形になった平行四辺形をノートに貼り付けました。
活動をふりかえって
先にも書きましたが、やはりタブレットが気軽に使えない環境下にあることが一番のネックだと感じます。これは決して勤務校のみならず、多くの学校がパソコンルームに常設し、鍵をかけているという設置場所そのものに問題があると考えます。また台数も1クラス分しかないことも活用しづらい印象を持ちます。
もっと気軽に、他の先生方に気兼ねなく使える雰囲気、授業のほんの5分だけでも活用できるようなコンテンツなど、授業におけるICT活用はアイデア次第だと思います。
久しぶりのブログ更新でしたがいかがだったでしょうか。
この単元の総まとめ記事もございます。併せてぜひ読んでみてください。