ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

学習発表会を成功せよ!一大プロジェクト発動!

担当する学校に訪問して半年。少しずつ先生方から「みやもとさん、お茶でもどう?」とか「おやつ食べない?」など優しいお声をかけていただけるようになりました。

研修や実践で学んだノートを見ながらなるべく周りに迷惑かけないように頑張ろう。そんながむしゃらな私に先生方は好感を持っていたようです。

 

そんな2学期も進んだ10月、ある小学校で一人の先生から初めて声をかけられました。

 

 

パワーポイントを教えてほしい

 

「今度、学習発表会があるんですが、パソコンが全然できません。PowerPointを使って発表をしようと思うのですがどうしたらいいのか分からなくて…」

 

その先生は当時50代くらいのベテランでこの年に異動された先生。これまでは学年内でできる先生がいたのでおまかせしてたのですが、この学校は単学級。

つまり一人ですべてをしなければいけないのと、相談できる先生がおらず困っていたそうです。

 

(…PowerPointってなんとなくしか触ったことがない。いや、この仕事で初めて触れたくらいなんだけど…)

 

内心そう思いました。

 

しかし、できませんは絶対言えません。わからないも言えません。

それにこれは大きなチャンス。自分を認めてもらえるチャンスじゃないか…。

 

「わかりました。それでは先生、一緒に考えていきましょう」

 

こうして約1ヶ月にわたる大きなプロジェクトが始まりました。

 

初めてのプロジェクトを成功させよ!

先生から伺うと、学習発表会でお米づくりの発表をまとめるそうで、PowerPointを入れながら群読や踊りを加えて発表するものでした。
もちろん私もその時はどう進めたらよく分からなかったので、先輩に相談したりして流れを決めていきました。
PowerPointについても先輩から聞いたり、自分で学んだりしてポイントを理解していきました。

方向性が決まれば先生と一緒にPowerPointの提示スタイルや枚数を決めていき、授業では私が操作説明を行いました。
作業のときも先生と一緒に子どもたちの周りをまわり、適宜修正点を伝え改善を図りました。
訪問回数もこのときだけは多く訪問させてもらうなど会社と調整し全力で支援していきました。

発表が近づくと、放課後に残って作業する子どもたちの見守りをするなど、だんだん自分が先生っぽくなっているなと感じるようにもなりました。

 

学習発表会を終えて・・

発表は土曜日。仕事としては訪問できないので一個人としてこっそり観覧しました。

子どもたちとともに作り上げたPowerPoint

(よしよし、完璧に動いている・・)

群読や劇を交えて子どもたちが一生懸命成果を発表するその姿を見て、それまでの練習の様子を知っているだけに(すごい、あの日からさらに仕上がってるじゃないか・・)と胸が熱くなりました。
発表が終わると会場は溢れんばかりの拍手に包まれました。

 

終了後先生のところへご挨拶すると「来てくださったんですね!」と驚かれた様子。
さらに「本当に、本当にありがとうございました!私一人ではとても出来ませんでした…」と感謝されました。
子どもたちも「先生来てたんだ!ありがとう!」と何人も私の元へ集まってくれました。
(余談ですがその後この先生とは数年後に別の学校で再会し、T.Tで授業支援を何度もしました)

 

このプロジェクトの成功で、私は初めて一つのことを成し遂げた達成感とこの上ない喜び、高揚感を味わったと同時に一つの感情が生まれました。

 

(ICT支援員って、楽しいかも・・)

 

 

次回は12月5日に更新します。