ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

私を育ててくれた、印象深い先生たち

ICT支援員時代を振り返ると、本当に私は人とのご縁が恵まれていたなと思います。

元々無愛想でそんなに人と仲良くなれるような性格ではなかったのに、今では笑顔を絶やさず誰にでも声をかけられるような性格になりました。

そこには、多くの学校で出会った先生たちの姿がありました。今回は今も忘れられない、印象に残っている先生たちのことを書きたいと思います。



 

理科のM先生

 

まず、いの一番に浮かぶのが、中学校理科のM先生です。

この先生とは本当に長く関わらせていただきました。

1年目からずーっと行く先々でお会いし、話し出すとなぜか話が尽きなかったです。

 

先生との出会いは1年目。地区リーダから引き継いだ学校でした。

過去にブログでも書きましたがリーダから引き継いだ学校なので、先生との関係構築に悩み、一人コンピュータ室に籠る日が続きました。

するとだいたいそこに来てくださるのが先生でした。

 

「おう、今日は来てるんだ」

「あ、どうも・・」

「忙しいか?」

「いや、それほどでも・・」

「そうかそうか」

「そういやみやもとさん、これ知ってるか?」

 

そんな他愛のない会話から始まり、だいたいパソコンの話をしていました。

私の知識量はそこそこですが、先生はなかなかでしたので、Windows2000や98の苦労話とかニッチな話でいつも盛り上がっていました。

私の授業の失敗話や京都の話もよくしていたので、この先生に会うのが楽しみの一つになっていました。

 

先生とは数年後、別の中学校でもお世話になりました。

生物部なのにパソコンガンガンやらせては、「おう、みやもとさん生徒の支援頼むわ」と言って仕事を作ってくれたりしました。

いつもニコニコしていたM先生と最後に会ったのはもう4、5年ほど前。

「オレも定年だし。仕事減らしてるんだ」と言って笑っていたのが印象的でした。

 

私が大学に入る前だったので、今の私のことを先生は知りません。

いつか先生に会って近況をお伝えしたい。そう願う毎日です。



ご夫婦でお世話になったF先生とN先生

 

学校という場所柄、結構ご夫婦でお世話になることがあります。

 

「もしかして○○先生って××学校の○○先生とは?

「あ、そうです。主人(もしくは奥さん)ですよ」

「ええええーーー!」

 

こんなシチュエーションが何度もありました。その度「みやもとさん、知ってるんだー」となるわけです。世間の狭さを感じます。

 

さて、その中でF先生ご夫妻は、まず奥様からお世話になりました。

1年目の時、学習発表会で「パワーポイントを」と仰った先生です。

 

あの話があったから支援員の面白さと達成感を感じ、もっと突き詰めたいと思ったのです。

その後先生は事あるたびに相談に来られては一緒に授業をしました。

 

先生とは3年ほどして私が担当交代になってそれっきりになったのですが、そこは小さい地域ですので、確か5年目あたりで再会を果たしました。

 

「わー!みやもとさーん」

「先生!ご無沙汰していますー!」

 

それからはまたさらに授業での連携が深まり、先生が低学年担当だったので多くの授業を提案しては一緒に授業をしました。

 

さらに数年後、奥様とは別の学校で今度は旦那様と一緒に仕事をしました。

その時は全然そのことに気づかず、普通に授業をしていましたがある時、職員室で小耳に挟んだお話を聞くと、どうも私の知っているF先生では?と思ったので聞いてみました。

 

すると「ああ、そうだよ」となりビックリ。

後日旦那様が奥様に私のことを話したらやはり驚かれたようでした。



もう一組のN先生は旦那様が校長先生、奥様が教員という形でした。

 

校長先生だった旦那様には色々雑談しつつ、民間企業とは違う、学校の特殊性を色々と教えていただきました。

奥様とは別の地域で臨時教員として途中から入られ、パソコンは全然ダメだからお願い、と依頼されては何度も授業を共にしました。

その後私が研究所を立ち上げたことをたまたま地元でお話する機会があり、現在もご夫婦で交流することがあります。


学校ぐるみで私を支援!とある小さな小学校

 

最後は、ある小学校について。

この小学校はとても印象深い学校です。事あるたび私に研究所としての活動の火種をつけてくださっていると思っています。

 

引き継いだのは5年目あたり。ちょうどこの自治体の支援は私が入社した年に一度契約を解除し、5年のブランクを経て再契約したところでした。とはいえ最初の1年あたりは別の方が進めていたのですが交代することになり、後任として私に白羽の矢が立ちました。

 

ICT環境はそれほど良いわけでもなく、だからといって使えないわけではないという不安定な学校でしたが、これまでの経験を生かしてどんどん先生方に活用をアピールしました。

すると徐々に先生方も私の活動に興味関心を示されるようになり、パソコンの授業が一つ二つと入るようになり、学期ごとに行われるソフトを使った算数ドリルテストは私が主に担当しました。

 

そんなこの学校の担当を離れる3月、先生方が「みんなで演奏会をするから参加してよ」と誘ってくださいました。ここにはさきほどのN先生もいらっしゃいました。

先生方が思い思いに得意な楽器を演奏しては、拍手喝采!先生の意外な特技を知るきっかけにもなり、本当に楽しい時間でした。

最後に全員で撮影した記念写真には先生方からの寄せ書きもあり、孤独に苛まれたときは見るたび涙しました。

 

さらに、研究所の初仕事として学習発表会で私にヘルプを頼んだのもこの学校でしたし、先日の研究授業で「たまには顔出してよー」と笑顔で話してくださったのもこの学校の先生方でした。

 

普通、担当を離れればそれっきりになるはずですが、小さなこの小学校とは不思議な縁があると感じています。



こう振り返ってみても、とにかく私はたくさんの先生と出会い、支えられてきました。

そして今度は同じ先生という立場で働くこととなります。

支援員のときとは違うし、相当迷惑をかけるけれど少しでも先生方の期待に添えるようベストを尽くしていこうと思います。



次回は12月26日に更新します。