ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

キッズ体験教室~プログラミングを体験しよう

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去る2月23日、青梅市教育委員会主催「キッズ体験教室」の一環として、プログラミング体験教室の講師をしてきました。

 

 

プログラミング教育スタートに向けた取り組み

こちらも当研究所が直接ご提案した事例になります。

今回の事例は教育委員会でも学校教育ではなく社会教育、つまり生涯学習に向けた取り組みとして実現しました。

秋頃、お話を持っていくと学校教育で導入が始まることへの興味関心、ちょうどキッズ体験教室の講座に空きがあるといったちょうどよいタイミングでした。

 

「どんなソフトがあるんでしょうか?」

ソフト選定の際、担当者の方にはScratchは学校教育で多く取り入れられていること、隣町ではラズベリーパイを使った電子工作の講座があることから、比較的操作が簡単でスマホでも取り扱えるViscuitをご提案しました。

 

講座の様子

その後私が公立校の講師の仕事を請け負ったため、あっという間に講座当日。その日は私の趣味関係でカメラに長けている方をお呼びし、活動の様子を撮影していただきました。ありがとうございました。

(撮影に際し、参加者の皆様からブログ等への掲載許諾済です)

 

やや小さめなホールに参加者は10名。特に指定していませんでしたが自然と親子で体験する形となりました。

当日は教育委員会様ならびに後援団体である公益社団法人青梅佐藤財団の方も同席され、講座の様子をご覧いただきました。

 

入り口では来場された皆さんに向けて、研究所が所有する様々なプログラミング教育に関する書籍や教材等を展示し、実際に触ってもらえるようにしました。

特に一番人気だったのは学校にも導入されているプログラミングカーで、アンプラグドでプログラミング的思考を養えるとあって、興味関心が高いことが伺えました。

 

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講座ではまずはじめに軽く学校教育で導入されるプログラミング教育の概要を説明し、Viscuitの基本操作をレクチャー。しゃくとりむしや魚を泳がせるといった鉄板ネタを実践しました。

 

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途中ネットワークが届かないといったトラブルもありましたが、参加した皆さんは操作を一つ一つ学びながら、Viscuitに慣れ親しんでいきました。

 

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休憩をはさみ、後半はクリックしたとき、傾かせた動きなど応用テクニックについて説明し、実践いただきました。

操作に慣れてきた子どもたちは、想像を超える作品を次々と考え出し、私たちに見せてくれました。 

 

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成果と課題

初めて生涯学習プログラムとして実施した今回の講座は、小さな町としては十分認知が広まったように感じました。一つのものをきっかけに、子どもが物語を想像しプログラムを組み入れて実現させるといった思考のプロセスを存分に働かせることができました。

 

また、一人で考えるのではなく保護者の方と相談したり、我々メンターからの助言を受けて思考したりするといった一連の活動は、まさに論理的思考力の育成だと感じましたし、逆に保護者の方がViscuitを通じてプログラミングの考えが生活に密着している事実に気づかれるという場面もありましたので、親子にとって大変意味ある2時間になったものと考えます。

 

反面、Viscuitの機能を熟知できていない自身の知識不足も感じましたし、ネットワーク等の環境整備と充実といった課題も見えてきました。

 

その後のアンケートでは全員が役に立った、楽しかった、分かりやすかったといった意見が多く集まったとのことで、大変安堵しています。

次の企画を検討したいとのお話もいただきましたので、今後Viscuitの複数回コースが実施されるかもしれません。

 

今回参加された皆様、ならびに青梅市教育委員会様、青梅佐藤財団様には厚く御礼申し上げます。

今後ともよろしくお願いいたします。