ICT教育推進研究所の研究室

ICT支援員→小学校教員が「ICTの効果的な利活用」をテーマに、授業記録・情報教育・情報通信技術(旧ICT)支援員について書いています。

【活動報告】青梅市 国際理解講座でのプログラミング講座

こんにちは。所長です。

 

8月17日から19日の3日間、青梅市国際理解講座の一環として、プログラミング講座が開催されました。

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その講師を務めましたのでそのレポートと、成果と課題についてまとめます。

 

 

 

「プログラミングを体験させてほしい」

ご依頼は、昨年度お世話になった勤務校の先生からでした。

 

夏休みの3日間を使って、プログラミング講座を開きたい。

そこの講師をお願いしたい。

 

 

もちろん快諾しました!

 

打ち合わせで詳しく伺うと、

 

・市内の小中学生が対象

・1回1時間を3日間

・基本操作だけで十分。体験がメイン

 

 

という感じでしたので、一番とっかかりやすい「Viscuit」で行くことにしました。

 

3日間という、これまで経験したことのない長丁場なので、どのあたりまで押さえようか、とかをバイブルである「ビスケットであそぼう」を見ながら検討し、当日に臨みました。

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トラブル続出!WiFiつながらない!

当日は大雨と気温が低く、季節外れの天気でした。

 

会場に到着し、ご依頼いただいた先生含め数名のスタッフさんとご挨拶して準備をはじめました。

 

ぞろぞろと会場に到着する小学生たち。

 

全員が学校から貸与されているChromebookを持参。

 

一人一台が定着しつつあって、なんだか微笑ましく思いました。

 

参加者は小学生20数名。中学生10数名。

 

田舎な町ですが、プログラミングに対する期待の高さが伺えます。

 

しかしここでトラブルが。

 

子どもたちが持ってきたChromebookが施設側のWiFiに接続できない!

 

読み解くとこのような流れでした。

・施設側のWiFiに接続するには認証手続きが必要

・手続きにはTwitterFacebookGoogle等のアカウントやメールアドレスが使用可能

・送信すると認証できて接続完了

 

 

まずGoogleで入ろうとしましたが、エラーでアウト。

次にメールアドレスを入力。これもだめ。

 

ここで気になったのは、子どもたちのログインにメールアドレスが使われているはずなのに、なぜだめなのか。

 

主宰の先生経由で教育委員会に確認を取りました。

 

すると

 

「あれはメールアドレスではないんです」

 

との返事。

 

見た目はメールアドレスでも実際にメールは受け取れないらしいのです(ええぇ~)。

 

結局、施設側のWiFiは使えないと判断し、持参していたポケットWiFi等に接続してスタートしました。

 

小学生の部の初日はここに費やされ、ほとんどできなかったのです。

 

 

 

子どもたちの表現力の高さに脱帽!

初日のドタバタを挽回すべく、2日目はガンガン進めていきました。

 

まず機能を紹介し、魚を使った練習。

 

ここでどのように配置すると、どのように動作するのかを体感的に理解してもらいました。

 

慣れてきたら、ぶつかったときの動き、そしてクリックしたときの動きへと発展させ、さらなる深いプログラミングを実現させていきました。

 

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やっぱり子どもたちの発想力はすごいですね。

ちょっとしか教えていないのですが、コツを掴んだら一つの作品をあっという間に作り上げるのですから。

 

中学生の部では初日で基礎を理解したので、音階や模様作りなど少し高めの内容をお話し、実践してもらいました。

 

 

最終日はどちらも作品作りに費やし、サーバへどんどん保存してもらいました。

 

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昨日途中まで作り、家に帰ってさらに続きを作った子。

 

私が「すごくいいから、もっと動きを細かくして本格的なアニメーションにしてみたら?」とアドバイスしたら、作品を完成させただけでなく、その制作過程を動画にしてClassroomにアップしてクラスの友達からたくさんコメントをもらった子。

 

いやはや私の想像を超えてくる活動ばかりで正直驚きました!

 

非常に前向きに取り組む子どもたちだったので、講師をしてよかったと思いました。

 

最後に、私からプログラミングの役割、そしてプログラミングを通して社会を変えてほしいというメッセージを送ってお開きとなりました。

 

 

3日間を振り返っての成果と課題

単発の講座は経験していますが、3日間というのは初めてでどうなるかと思いましたが、回が進むにつれて子どもたちと関係性もできてきて、結構楽しく行えました。

子どもたちも最後感想を聞くと「楽しかった!」と言ってくれたのでホッとしています。

 

講座を振り返り、まず成果としては

・プログラミングの導入ができた

・参加者の意識が高く、率先して色々な機能に触れてくれた

・一人一台端末が実現したので、プログラミングを身近に体験できた

 

 

一方で課題もありました。

・施設側のWiFiが利用できなかった(ここは改善が必要かと・・)

・中学生についてはテキストプログラミングに挑戦させてもよかった

・順次、分岐、反復といったプログラミングの理論も伝えたかった

 

こうした課題を次回に活かしていこうと思います。

 

Viscuitは学校でも実施しているようですが、深く学ぶ機会はなかったようです。

今回の講座がViscuitの認知につながったなら嬉しい限りです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!