私は長年ICT支援員として仕事をし、「ICT支援員の目」で学校や先生を眺めていました。
今回3ヶ月講師となり、初めて「先生の目」でICT支援員を眺めました。
ICT支援員と先生。そのどちらも経験した私から見て改めて感じたICT支援員の存在。
そこにはICT支援員の根幹に関わる課題を感じました。
拭いきれない「何してくれる人?」
ある日、先生となって初めてICT支援員がやってきました。(別会社の人でした)
ところが職員室には一度も現れずパソコン室にこもっているだけ。授業予定はあるものの何をしているかわからない。授業の打ち合わせもしていない様子。
積極的に先生にアピールしていくことが支援員と教えられた自分からすると、これは本当に不思議でしょうがなかったです。
そしてふと支援員時代によく聞かれたこの言葉を思い出しました。
「あなたは何をしてくれる人なの?」
支援員の行動を見て心からそう思いました。
ICT支援員って、一体何をする人なんだろうかと。
明確な「役割」が分からないICT支援員
私が思うに、ICT支援員は地域によっては機材準備の人だったり、片や私のように職員室でいろいろな先生に声がけしてアイデアを提示したりするなど、地域によって動き方が千差万別で、一貫性がないように感じます。
結局その曖昧さが先生に「ICT支援員=何者?」のイメージを植えているように思います。
ICT支援員とは教育におけるICT活用のスペシャリスト
営業先で「ICT支援員をやっていました」と教育委員会も含め様々な人に話しても正直リアクションは低いです。その裏には先のような
「ICT支援員って何できる人なの?」
という思いと、さらには
「ICT支援員ってこの程度の人だよね」
という認識があるように感じます。
こうした固定観念が存在するのも、ICT支援員がどのような業務を遂行する人なのか、統一されていないことが課題だと考えます。
今回の支援員の行動を鑑みて、この行動が果たして正解か不正解か判断できませんが、もし私が提案するなら
授業アイデアを出せる支援員
トラブルに即時対応できる支援員
黒子に徹する支援員
これが本当のICT支援員ではないかと思います。
明確な行動指針は支援員の活動範囲を確立し、自信を持って行動するための支えになります。
その結果、先生も含め誰からもICT支援員は「教育におけるICT活用のスペシャリスト」と認識されICT支援員の地位向上に結びつくのでは、と考えます。
先生の目線で見てみましたが、やはり今のままではあまり良くないと感じました。
支援員はなんのために学校に定期訪問しているのでしょう?
子どもたちの情報活用能力を上げることでもありますし、先生方からの相談に乗る事でもあります。トラブルへの対応もそうでしょう。
ICT支援員の存在価値を上げるのも下げるのも、一人一人の行動次第だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。ご参考になれば幸いです。